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理念・基本方針

理事長ごあいさつ

 当院が御野場の地に開設されてから40有余年。地域住民の皆様、そして近隣の医療・介護施設のご支援により当院はこの地に深く根を下ろし、秋田市南部地域の医療・介護・福祉に貢献できる施設に成長することができました。

 御野場病院は昭和53年に小林尚壬先生により設立され、昭和58年に特例許可老人病院となり、平成4年医療法改正により療養型病院(長期療養患者にふさわしい療養環境を有する病院)になりました。平成18年に時代の要請に応える形で回復期リハビリ病棟を開設し、平成28年には自宅で療養されている患者さんの後方病床として地域包括ケア病棟を開設。現在は、回復期リハビリ病棟(45床)、地域包括ケア病棟(42床)、療養病棟(34床)、そして神経難病を受け入れる特殊疾患病棟(30床)で構成されています。すべての病棟が療養病床ベースであることから、浴室、トイレ、食堂等は高齢者用に整備され、介護福祉士を厚く配置することで障害のある高齢者にとって療養しやすい環境になっています。

 当院の特徴のひとつは、リハビリテーションと口腔ケア・摂食嚥下訓練に力を注いでいることです。「最後まで歩く、最後まで食べる」は、人生の最終段階を迎えようとしている誰もが切に望むことではないでしょうか。重度の障害(麻痺)がある場合は、入院での回復期リハビリで終わることなく、退院後も通所リハビリや訪問リハビリを継続することが必要です。障害が固定してからも、デイサービスでのリハビリを続けるのが良いでしょう。当院は、病態・病状に合わせたリハビリを継続して提供する体制を整えています。口腔ケア・摂食嚥下訓練の重要性については、誤嚥性肺炎の予防で広く知られているところです。当院では歯科医師・歯科衛生士・介護福祉士が歯科治療と口腔ケア、看護師とリハビリ療法士が摂食嚥下訓練を行い、管理栄養士が食形態の調整と栄養管理を担当しています。各職種がチームとして機能することで、嚥下機能の衰えた患者さんの食を支えているのです。

 当院は、訪問診療にも積極的に取り組んでいます。秋田市の南部地域の患者さんが対象となりますが、医療施設の少ない雄和・河辺地区も対象としています。心不全、呼吸不全、癌等の内科的疾患の患者さんはもちろん、人工呼吸器、中心静脈栄養、胃瘻、膀胱留置カテーテル等の医療処置が必要な患者さんも対象としており、在宅療養支援病院としての機能を果たしています。また、病状が悪化した時は直ちに地域包括ケア病棟に入院できるようにベッドを確保しています。

 当院は時代の要請に応える形で医療と介護サービスを進化させてきました。高齢化の更なる進行に伴い、医療には介護、介護には医療が欠かせない時代になるでしょう。当院は今後も秋田市南部地域での医療・介護・福祉に力を注ぎ、きめ細かなサービスを提供できる施設に成長したいと考えております。

令和3年9月

理事長 皆河 崇志